フィギュアの魔改造師逮捕に見る、著作権侵害の非親告罪化

※ブログ引っ越しに伴い再生した記事のため、日時がズレています

 

著作権侵害 逮捕

 

本日1月18日に、千葉県のフィギュア魔改造師の男(39)が逮捕された。

 

男はフィギュアの "魔改造" と呼ばれる、パーツのすげ替えやリペイント等の改造を行い、その品をオークションサイトにて販売、二年間でのべ850万円もの収入を得ていたとされている。

 


ひどい余談になるが、R-18の魔改造は、omnk付けたりotntn付けてふたなりにしたり、エアブラシで肉感を出したり衣服を脱がせられるようにしたり、パテで体を盛ったり奇乳にしたり四肢を切断してダルマにしたり、やばい性癖の人用にさまざまな『やべーやつ』が流通している。買っているのは多分フィギュアぶっかけ民。多分。やっぱ知らない。

 

魔改造で手の込んだ品は5万10万の高値で落札されることもしばしば。要はかなりマニアックな世界なのである。

 

本日18日現在も、以下のように魔改造フィギュアが売買されている様を見て取れる。

 

魔改造フィギュア 価格

 

罪状

『え?フィギュア改造して売ったらダメなん?』と、私も逮捕の記事を発見した当初は驚いたが、冷静に考えると著作物同士を合体させたキマイラを著作権者に無断で販売しているのだから、上記は著作権法違反に該当する。

 

キマイラ

(キマイラの絵まで用意しているいらすとや、マジでナニモンだよ)

 

しかも、同人誌等のように大元の作品(データ)から二次創作をしたわけではなく、すでにある一次品を勝手に改造して流通させていたのだから、当然それなりに危険な橋を渡っていたことになる。本人も捕まるリスクを承知でやっていたことだろう。

 

上記のような著作権違反はこれまで見過ごされていた。そう、去年の12月29日までは...。

 

 

特定の著作権侵害は権利者の訴えが無くても摘発を受ける

著作権侵害は権利者の訴えが無くても告発を受ける

 

すでにあらかたご存知だとは思うが、昨年の12月30日に、かねてより決定していたTPP11による著作権の非親告罪化が施行された。

 

 

以前までは著作権者が『あいつうちのコンテンツ勝手に使ってるはんでシバいてけろじゃ💢』と、そのように訴えない限りは著作権の侵害は見過ごされていた。

 

しかし、TPPの著作権非親告罪化により、仮に著作権者が『勝手に使われてもどうでもいいわ』と無関心を貫いていたとしても、当局が権利侵害を認めた場合にこれを勝手に摘発できるようになった。

 

その要件は以下

 

故意による商業的規模の著作物の違法な複製等を非親告罪とする。ただし、市場における原著作物等の収益性に大きな影響を与えない場合はこの限りではない。

引用:環太平洋パートナーシップ(TPP)協定の大筋合意について

 

 

先のフィギュア魔改造師は、著作権物のキマイラを用いて多額の金銭を入手していたことが摘発される原因となったのだろう。逆に言えば、大して儲けていなければ摘発されなかったとも考えられる。

 

このように、マンガ然り音楽しかりエロ動画然りアニメ動画然り、本来有料であるコンテンツや物品を用いて著作権侵害ありきの悪質な行為を働いた場合、当局にシバかれることは間違いない。すなわち海賊版はいずれ死滅する。

 

※ちなみに同人誌などの二次創作は役人の忖度のおかげで例外とされている模様。ただし権利者がダメだと言ったらダメ。それはそう。詳細を知りたい場合は "同人マーク" でググってどうぞ

 

 

その他の著作権侵害は依然そのまま

TPPによって非親告罪化された要件は

 

  1. 故意
  2. 商業的規模
  3. 原著作物等の収益性に打撃を与えるもの

 

であるため、これまで通りSNSにどっかのコンテンツのスクショを上げたり、他所の画像データを勝手にアイコンに設定したからと言って、お役人が手錠とガトリングを持って家の戸を叩きに来るわけではない。少なくとも著作権者に親告されない限りは。

 

まぁともかく商業的なモノ以外はそのままなのだし、意味もなく不必要にビクビクする必要はない。著作権侵害を肯定するわけではないが、仮にPanasonicのロゴを勝手にSNSのアイコンに使ったり、映画のワンシーン画像を転載したからといって、訴訟を起こされたりはしないだろう。

 

 

TPPによる著作権の非親告罪化は、普通の健全な生活をしている人間にとってはあまり関係のない話なのでありましたとさ。おしまい。