神宮外苑アート展のジャングルジム火災って、いろいろひどかったよな

神宮外苑アート展のジャングルジム火災って、いろいろひどかったよな

 

約2年半前である平成28年の11月に、東京の明治神宮外苑のイベント会場で展示されていたアートのジャングルジムから出火し、5歳の男の子が死亡した事故があった。

 

※誰もが既知であるという前提で、事故の概説は割愛させていただく

 

あの事故は物理的炎上もさることながら、インターネット上の炎上や騒ぎもかなり規模が大きく、数あるインシデントの中でもとりわけインパクトが強かった。『はて、もう二年半も経ったのか』と思う程度には。

 

 

パンデモニウム新宿

当時から今の今まで事件に関する司法の音沙汰は無く、もしかしたら "性の喜びおじさん" が圧殺されてしまったときのように、『不幸な事故』で片づけられてしまうのだろうかとも思ったが、なぜかここ最近になってから、警視庁は関係者6名*1の書類送検を行った。ニュースを見ている人ならご存知だろう。

 

警視庁は二年半もなーにやってたんだか。見逃してやるのかと思ってた。

 

 

さてまぁ、警察への疑問はともかくとして(昨日も兵庫県警に文句垂れたばっかりだし)『この事故はこの事故に関わるもの全てが醜悪だった』───ということについて語りたい。

 

超絶痛々しい言い方をすれば、『やはりニンゲンは汚い』という屈折した厨二フレーズとなるが、この件はそう断言して相違ない。それくらいにいろいろとひどい。

 

 

1.おがくず+白熱灯の危険性がわからない工大生

どう見ても火種の筆頭であるおがくずと、点灯で熱を帯びる白熱灯を組み合わせてしまう痛恨のミス。LEDならともかく、業務用の白熱電灯は表面温度が150度を超えるため、ほぼゼロ距離でおかくずと接していれば、出火するのは必須となる。

 

『もしかして燃やすまでがアートだったのか』という皮肉の声もそりゃ出るわなぁ...。

 

2.指摘されて鼻で笑う学生

ライトアップ前に、見物客からジャングルジムの安全性に苦言を呈されていたそうだが、制作者である学生は鼻で笑っていたという。

 

『ライトで引火するわけねーだろバーカ』くらいにしか思ってなかったんだろう。

 

3.安全チェックをしなかった運営陣

運営サイドは出展物の安全チェックをしなかったとされている。

 

何でも、『数が多すぎてチェックむりぽよ😖』常態だったらしい。人手不足、アベノセイダー!

 

4.事故発生後もイベント続行

入場制限を設けつつも当日のイベントを続行。当日フィナーレの花火も敢行。

 

しかし翌日のスケジュールはさすがに中止した模様。

 

5.作品がパクリ

出火した作品である素の家は、その四年前にプロデザイナーの手によって展示されたジャングルジムのパクりであると言われている。

 

五輪ロゴデザイナー佐野さんの "鬼才" を模倣しなくていいから...。

 

6.一切謝罪をしない学生

(学生たちは)公の場およびSNS上ですらも、事故に対する謝罪は無し。当然遺族の葬式にも参加しない。國母のような、『チッ...反省してまーす』という形だけの謝罪すら無し。口だけの反省なら私でもやるというのに。

 

非を認めるよりかは、騒ぎが鎮火するのを待った方が "勝率が高そう" だと思ったのだろう。

 

なお、運営サイドである東京デザインウィークは公式に謝罪文を発表したが、その謝罪文においても、『前略』や『平素よりお世話になっております』という言葉を使用したり、どこか他人事のような口調だったりと、遺族を逆なでするような内容だったため余計に炎上。そして、大学の謝罪会見においても服装が適当だったため余計に炎上。

 

7.運営がHPからメニューを削除

運営が公式HP上の会社概要等へのリンクを削除し、それが火消し活動の一環とみなされ、余計に反感を買う。

 

8.翌月に忘年会を企画する運営

事故の起きた翌月12月に、運営サイドが『パーッとヤリましょうw』と忘年会を企画するも、大量の批判を浴びせられて自粛へ。

 

気持ちはどうあれ、とりあえず申し訳なさそうにしてなきゃそりゃ叩かれる。運営からすれば、『アホな学生のせいで面倒なことになっちまったなぁ』くらいのものなんだろうけど。

 

9.出火後にSNS内で逃亡する学生陣

トラブルに発展した後に学生たちはSNSアカウントを削除して逃亡し、その後はアカウント転生を繰り返す。

 

しかし、幾度となくアカウントを特定され、結局は全員がリアルの身元までもを特定されてしまう。

 

10.関係者による責任の押し付け合い

運営責任者、指導教員、学生間による責任の押し付け合い。

 

チェックしなかった運営と、危険性を見抜けなかった教員と、そもそもの創作を行った学生による『俺悪くねーし、お前のせいだろ』論争。事故に際する責任の所在の不明瞭さが要因となり、警視庁の摘発が遅れたのだろうか。

 

どうでもいいけど、責任の押し付け合いって、トラブルにおいて最もリアルに人の汚い部分が見えるよね。ピンチの連続になるパニック映画でも、よく責任押し付け合ってるじゃん。『お前のセイダー、俺は悪くない』ってそれを各々が言ってるの。

 

11.なぜか叩かれる東工大

炎上事件に際して必ず出てくるデマや勘違いのタコスが、日本工業大学と東京工業大学を勘違いし、挙句の果てには東工大生に死刑宣告をする輩が現れる始末。

 

あのー...前者と後者では大学の偏差値が30も違うんですがそれは...。

 

※偏差値=東工大65 / 日本工大35 (ほぼダブルスコアやんけ)

 

東工大生は、業務用白熱灯とおかくずでブレンドという酔狂な催しをしないと思う。

 

12.泣き叫ぶ父親とパシャパシャ撮りまくるギャラリー

拡散された事件当時の動画には、炎上するジャングルジムの前で咽び泣く父親と、それをパシャパシャと撮影する野次馬の姿が記録されていた。メディアの映像に移り込んでいる範囲だけを見れば、撮影しているのは女性の方が多い。SNSにでもアップする気だったのだろう。

 

この事故に限ったことではないが、どんな事故や事件に際しても、まったく手を貸さずに黙って撮影している状況には、得も言われぬおぞましさを覚える。数割の人は動画像に保存してネタにすることしか考えていない。

 

秋葉原の加藤智大の時でさえ、通行人の多くは被害者を介抱せず、ただパシャパシャと撮影していたという。事なかれ主義とSNSに振り回される性質が重なって、結果このような状態になっているんだろうなぁと。

 

まぁこんなことを言っている私も、いざそういう場面に出くわせば、同じようにパシャパシャと撮ってネタにしているのかもわからないが、"そういう場面" に出くわしたことが無いから、自分でもいざ自分がどうするかはわからない。例えば、交通事故現場に遭遇したときに救急車も呼ばず、救護活動もせずに動画を撮影してブログにアップロードしているかもしれない。

 

 

ところで、当時のインターネットには、先の火災における父親とギャラリーの構図を揶揄する某コピペが広まった。それが以下である。

 

😭けんとおおおおおおおおおお!!!!!!

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👩📱 👧📱 👩📱 👧📱 👩📱パシャパシャww

 

😭けんとおおおおおおおおおお!!!!!!

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👩📱 👧📱 👩📱 👧📱 👩📱パシャパシャww


当然こんなものが完全スルーされるはずもなく、一部で不謹慎狩りの正義マン vs 不謹慎厨でバトルが勃発。これもう代理戦争だろ。

 

13.動画に映り込む〇〇

当時拡散され出回っていた動画には、さも当たり前のように死亡児童の遺体が映り込んでいた。それがTwitterでアホみたいに拡散されていた覚えがある。

 

今はかなりの数が駆逐されているようだが、表立った動画サイト以外の場所には、依然として多くの動画が残存している。

 

ディープウェブもあるわけだし、一度出回ったデジタルデータを根絶やしにすることは不可能に近い。だから、先日のニュージーランドの射殺テロ動画も、駆逐され切ることは永遠にないだろう。少し探せば、タイトルをぼかした動画がYou〇ubeにすらある。You〇ubeにあるならどこにでもある。

 

そういうこともあり、なんとなく惨事を撮影して映像をアップロードしている野次馬たちは、自分がとんでもない記録を残しているという自覚を持った方が良いだろう。最近のガバガバ逮捕を鑑みれば、スナッフビデオとこじつけられて逮捕されてもおかしくはない。

 

しかも恐ろしいことに、件の動画に興味を持っている層はそれなりに多いらしく、検索クエリ数はそれなりに多い。検索サジェストでも上位に表示される。ネット上で規制・削除されている動画だからこそ、見てみたいと思う人が後を絶たないのだろう。知的好奇心おそるべしと言ったところ。

 

 

不謹慎の多かった一件

この事故は物議を醸す要素が多すぎたように思える。何より不謹慎が多かった。不謹慎という文字通り、当事者もギャラリーにも、およそ謹慎や自粛・自重と呼びうるものがまるで見られなかった。

 

炎上トラブルに際し、当事者だけが謹慎をしてギャラリーが不謹慎という構図はよく見られるが、当事者含めて不謹慎というケースはあまり見られないため、当事故は悪い意味で稀有な例である。

 

歴史は繰り返すというなら、またいずれ同じような事故が起こるのかもしれない。

 

*1:学生2名、指導教員1名、運営責任者3名